ヤン坊マー坊の天気予報 情報プラットフォーム、No.247、4(2008)

出典:ヤン坊マー坊の天気予報
高知県技術者協会のバスツアーの2日目はヤンマー(株)の長浜サイト(工場)の見学である。会社案内には「琵琶湖の澄んだ水面に伊吹山が美しく映えるヤンマー創業の地、滋賀県北部」とある。
創業者の山岡孫吉の「ヤマ」、豊作のシンボルの「オニヤンマ」に因んだのがヤンマーの社名とのことである。
なお、高知にある関連会社のセイレイ工業(株)は蜻蛉(トンボ)と精励の二つの意味を重ねた社名とのことである。
ヤンマーと言えば天気予報。調べてみると「ぼくのなまえはヤン坊 ・・・」の歌い出しでヤン坊とマー坊のキャラクターが出る天気予報は1959年(昭和34年)6月に始まっていることが分かる。
放送は系列に関係なく、その地方で最初に設置された民放が多いようである。高知では高知放送(RKC)で、月~金の18:50頃の放映である。
現在でも続いているこの天気予報は、やがて放送開始50周年目を迎える長寿番組である。
スポンサーの当時の社名はヤンマーディーゼル。「農家の機械から、漁船、発電、ポンプ、建設工事もみな・・・」、「小さなものから大きなものまで 動かす力だ ヤンマーディーゼル」が歌詞の内容で、ヤンマーが6回、ディーゼルが3回でてくる。
このコマーシャルは、高知のような農業・漁業などの生産地域では事業者に対する製品と企業の直接的な宣伝である。
しかし、東京や大阪のような消費地では、視聴者に対する教育的・啓蒙的な色合いが濃い。この時代のテレビ・コマーシャルとしては他に類例がなく、企業のイメージ広告の範疇に入るものである。
この頃にヒットした宣伝広告の幾つかを思い起こしてみよう。「クシャミ3回 ルル3錠」、「カステラ1番 電話は2番 3時のオヤツは文明堂」、「スカットさわやかコカコーラ」のような食品・飲料・薬品類の宣伝、「明る~いナショナ~ル、・・・ラジオ、テレビ、な~んでも、ナショ~ナ~ル」の家電製品の宣伝、「伊東に行くならハトヤ 電話はヨイフロ(4126)・・・やっぱり決めた ハトヤに決めた」では観光・保養の宣伝である。いずれも消費者が直接的に関わる商品のコマーシャルである。
なお、伊豆・伊東温泉のハトヤは首都圏に住む人達にとって、当時は憧れの場所であり、極めて効果的であった。
「ぼく、ハトヤに行ってきたの」と嬉しそうに話す隣の小さな男の子、「この子はモダンなホテルはハトヤと思ってるんですよ」と苦笑いのお母さんを思い出す。
ヤン坊とマー坊の天気予報のお陰で、都会の子供もヤンマーの名前だけは良く知っている。一般の消費者には、ディーゼルは軽油を燃料とするバスやトッラクのエンジンであること、機関車や気動車に使われていることを周知させることに役立ってきた。
このコマーシャルソングが、技術的単語を一般化させ、関心を持たせてきた功績は大きい。
この50年間で天気予報番組も大きく変わっている。昔はアニメ映像であった画面は、気象衛星画像や天気概況図、そして各地の週間予報などに変わっている。
また、予報精度の向上は著しいものがあり、さらに気象衛星写真との組み合わせで立体的に理解できるようになり、天気図は限られた専門家のものから、皆のものになった。
山小屋やテントの中で、ラジオの気象通報から天気図を作り、明日の天気を議論したことを思い出す。
「石垣島では、北東の風、風力3、曇り、気圧1010ミリバール、・・」の様に、気象通報は今でもNHK第2放送で聴くことが出来る。
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高知県香美郡


