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2010年8月28日アーカイブ

仁淀川・四国カルストジオパーク 推進協議会ニュース 第3号

 

産業の根幹である私達のジオ資源 石灰岩・蛇紋岩

日本は資源の少ない国だと言われています。しかし、その資源が少ない日本で我々6町村の地域は世界に誇れるジオ資源を有している地域なのです。

 

我々6町村には石灰岩層が多く分布しています。いの町から土佐市に抜ける県道39号線土佐伊野線を土佐市に向かって走ると八天大橋が左に見えてきますが、その右手前方に石灰岩の露出しているところが見えます。

 

この石灰岩は日高村猿田洞、佐川町大平鉱山、佐川ナウマンカルスト、四国カルスト、鳥形山石灰岩と同じ約2億9千万年~2奥5千万年前のペルム紀(二畳紀)、三畳紀の石灰岩です。

 

佐川町大平山鉱山の直ぐ西にある佐川町永野埴生の川から襟野々、鳥の巣、斗賀野岩井口、尾川の向山をとおり古畑小奥と走っているのが鳥の巣石灰層群でこの石灰岩はジュラ紀の石灰岩です。

 

場所によってはわずか数百メートル位しか離れてないのに、約1億年ほどの違いがあります。

 

また越知町横倉山の石灰岩はシルル紀に属し、約4億3千万年程前のものです。

 

我々の地域には、ゴンドワナ大陸の一部であると言われている黒瀬川構造体が分布しています。

 

黒瀬川構造帯は、西は九州の八代から祇園山、四国に入って野村町手都合・岡成、城川町嘉喜尾・三滝山、高知県鳥形山・横倉山・高知市、徳島県坂州・加茂谷、紀伊半島にわたって湯浅・鳥羽、さらに東は関東山地に至るまで、南北幅は数キロメートル以下ですが、東西の総延長は千キロメートル以上になる大断層帯です。

 

この帯は、破砕された蛇紋岩中に、三滝火成岩類や寺野変成岩類(いずれも愛媛県城川町の地名がとられています)などの基盤岩類、岡成層群のようなシルル・デボン系、その他種々の変成岩類がブロックとして取り込まれていることで特徴づけられます。

 

(蛇紋岩メランジュ帯と呼ばれます)。

 

日高村錦山周辺は日本でも有数の蛇紋岩地帯であり、超塩基性岩であるため、限られた植物、ツツジや松の類しか育ちません。

 

また、蛇紋岩は大変破砕しやすい岩石で、土佐では「ザレ石」と呼ばれていました。

 

佐川町青去の地名は恐らく、蛇紋岩が露出している場所であるのでこの地名がついたのではないでしょうか?

 

この植物も育たない、土砂崩れの原因になったりする厄介者の蛇紋岩は実は大変重要な「お宝」なのです。

 

石灰岩はどのように利用されている?

皆さんご存じでしたか?仁淀川町の日鉄鳥形山鉱山は日本最大の石灰採掘鉱山です。

 

石灰岩は「セメントの材料」と思っている方が多いと思います。

実は鳥形山の石灰石は石灰はセメントの原料だけだと思っていませんか?

 

実は製鉄にはなくてはならない物なのです。石灰は溶鉱炉で鉄鉱石を溶かす時、鉄鉱石やコークスなどの原料に含まれる不純物を取り除く重要な働きをしています。

 

鉄鉱石に含まれる不純物、ケイ素Si, アルミニウムAl, マグネシウムMgなどは石灰石との反応によってスラグと呼ばれる酸化物になり、これは銑鉄(高炉下部から流れ出る鉄の溶解物)と固体分離されます(溶けない)。

 

さらに、製鋼プロセスからも不純物が石灰石によって除去され、スラグとして排出されます。

 

また骨材にも利用されています。骨材とはコンクリートやアスファルト、路盤、鉄道用道床などに使われる砕石や砂利の総称です。

 

国内石灰石出荷量のうち約21%骨材として使われています。石灰骨材はアルカリ骨材反応の心配がないので、今後の需要増大が期待されています

 

 

蛇紋岩は何に利用しているの?

jio3.jpg

                蛇紋岩採掘鉱山 日高村本村

 

日高村で産出する蛇紋岩は様々な分野で利用されています。その代表的な利用製品は製鉄高炉用造滓材です。

 

余り耳慣れない言葉ですが、これは鉄を作るのになくてはならない物なのです。

 

製鉄には、鉄鉱石・コークス・石灰石・焼結鉱などの主原料と、造滓材・脱酸剤などの添加剤が必要です。

 

その中で蛇紋岩は、溶鉄中のスラグ(不純物)を取り除くための添加剤=高炉用造滓材として利用されています。

 

資源の少ない日本で日高村で産出する蛇紋岩は大変貴重なのです。この製鉄高炉用造滓材は日本のシェアーの80%を高知県で賄っているのです。私達のジオ資源凄いですね。

 

 

ご案内

第1回 仁淀川・四国カルストジオパーク説明会・佐川町内ジオサイト見学ツアー 

9月5日(日)10時~15時 

(9時50分に佐川地質館へ集合)

参加受付・申し込みは、佐川地質館 

住所:〒789-1200 高知県高岡郡佐川町甲360番地  

 TEL : 0889-(22)-5500 Fax :0889-(22)-5511 マップ

参加費:入館料の300円

 1 ジオパーク構想の説明(意義、趣旨、目指すもの)  1時間   

 2 佐川地質館の見学                     1時間

 3 佐川町内のジオサイト 地質館見学後車にて現地を見学  昼食を挟んで 2時間(15時終了)

    
どなたでも参加できます。良い機会ですので誘い合って第1回ツアーに参加されませんか。

 

 

 

 

HN:仁淀川

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図でよくわかる機械材料学

                                                          

                                                             情報プラットフォーム、No.2758月号、2010、掲載

 

 


 コロナ社発行(2010/2/22)の表記の著書を送ってくれたのは、(わたなべ×みう
)2である。すなわち、渡辺義見、三浦博己、三浦誠司、渡邊千尋の4氏であ
る。

 

いずれも東京工業大学大学院総合理工学研究科で工学の学位を取得した方々であり、それぞれが名工大、電通大、北大、金沢大で、教鞭を執り、研究に携わっている。

 

「諸先輩の書かれたたくさんの機械材料学の本があるが、これらと一線を画すため、図面を多用し、機械工学科の学生さんにも理解しやすいように執筆したつもりです。

 

全員で全文章を書いたものであり、苦労は単著以上になりましたが、統一感のある教科書に仕上がっているものと思います。」との手紙が付いている。巣立っていった人々の成長ぶりに感激いっぱいである。

 


まず、この本の2つの特徴を示そう。機械を構成する材料の大半は金属材料であ
ることから、全ての材料を網羅的に書き並べるのではなく、対象を金属材料に
絞っているのが第1の特徴である。

220頁の手頃な分量であるが、表題のように図の数は231に達し、これが第2の特徴である。なお、数式は152あるが、次のステップへの基礎になるものである。

 


 全10章は、第1章「機械材料とその製造プロセス」、第2章「結晶構造」、第3
章「格子欠陥」、第4章「拡散」、第5章「熱力学と相変化」、第6章「平衡状態

図」、第7章「転位と材料強度」、第8章「材料の強化方法」、第9章「材料評価
法」、第10章「材料各論」から構成される。

それぞれの章の終わりには適切な演習問題が付いている。

 

 材料の性質は材料の成分と材料組織によって決まり、材料組織は材料の成分と製造プロセスで決まる。

製造プロセスとは、例えば、鋳造、熱間加工、冷間圧延、焼鈍・時効処理などと続く一連の工程であり、部品形状に作り上げるだけが目的でないことをが知れる。

 


 機械材料として最も重要な材料強度を転位との関わりで述べた第5章には、15%
に当たる35頁を割いており、第10章の「材料各論」の20%の45頁に次いでいる。


 用途に応じて様々な材料強化法が使われる。加工硬化、結晶粒微細化、固溶強化、析出強化、複合強化などが選択肢である。

また、種々の環境下で使われる機械材料は、引張強度試験だけではなく、疲労、クリープ、衝撃、摩耗などの特性を評価する必要がある。

 


 自動車などの軽量化に伴い、鉄からアルミニウムへ、アルミニウムからマグネ
シウム、無機材料・有機材料へ、さらに複合材料への流れが生まれている。

10章では、金属材料から離れて、複合材料にも言及している。複合材料の重要度が増している証拠である。 

熱力学や相変化では、自由エネルギーの理解が、そして平衡状態図の基本を知る必要がある。

昔、何故「自由」なのかと疑問に思った。図書館で、書店で熱力学の本を読みあさった。ある一冊の本に、自由エネルギーに対して、束縛エネルギーも定義され、疑問が一気に解消したことががある。第5章にはそれがある。若い頃の懐かしい思い出である。

 


著者4人が電子メールで、時には札幌、東京、金沢、名古屋から集まり、オフ会
を開いて協議している。

普通は著者の得意な分野の記述が詳細になりがちだが、偏りのない均等な分野配分になっていることが第3の特徴と云える。

材料の環境問題や破壊靱性への言及の物足りなさは感じられるが、最も大変な作業は割愛だったのではと想像できる。

そのことが全体を引き締め、スマートな仕上りにしている。機械系だけではなく、材料系の学生にとっても、もの作りに関わる多方面の人々にとっても座右の書として役立つだろう。

 

 

ご感想、ご意見、耳寄りな情報をお聞かせ下さい。

鈴木朝夫   s-tomoo@diary.ocn.ne.jp

高知県香美郡土佐山田町植718   Tel 0887-52-5154

 

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